アレクサンダー・テクニーク 演奏に困ったとき

「技術のほうが大事か、表現のほうが大事か問題」はそもそも間違っていると思う。

2017/06/01

「技術的なことが気になって音楽に集中できない。」

「『技術』と『表現』どっちが大事なの?」

 

こんな悩みや疑問を持っているひと、きっと多いんじゃないかと思います。

僕のところにレッスンに来てくださる方の中でも、こうした疑問を持っていらっしゃる方は多いです。

かくいう私もそのひとり。

「表現することが大事だってみんな言うし言ってることも分かるんだけど、音ならばないことにはしょうがないし、でもそれだと・・うーん」

と周りの意見との差に悩みました。

 

どうしたら上手く自分の中で納得できるのだろう・・・と悩んでいく中で、最近ようやく「技術」と「表現」の付き合い方に関して腑に落ちる感覚がありました。

この「『技術』と『表現』どっちが大切なんだ問題」に答えを出すことができたのです。

 

 

で、結局どっちが大事なの?

どっちなんでしょうね。←

 

表現のほうが大事だ


音楽はザックリいうと、

物事やストーリーなどを音で表現するもの

ですよね。

だから「『表現』のほうが大切だ!」という意見はとってもよくわかります。僕もそう思います。

 

(でも表現しようとしても、その音を出す技術がなければ表現できません。表現するためには、技術力をあげることが必要なのです。)

 

 

技術を磨くのが先だ


楽器を吹くという行為は、言ってしまえば特殊技能です。

普通に生きているだけでは絶対に身に付かない技術を必要とします。

だから「基礎を磨くのが最優先だ」という意見も分かります。僕もそう思います。

 

(でも技術にとらわれて音楽できなかったら本末転倒です。)

 

 


 

ここまででわかる通り、「技術」か「表現」か、のようにどちらか一方に焦点を当てるとどちらも長所短所があり、どちらが良いとハッキリ言えません。

「技術」と「表現」はお互いが密接にかかわりあっているため、「どちらが」というふうに比較することはできないのです。

 

技術は表現のためにあり、表現は技術なしではありえないのです。

 

 

僕を技術沼から救ってくれた言葉

で、技術ばかり気になっちゃっていた僕はどうやってその悩みから抜け出すことができたのか。

その答えとなったのが、とあるレッスンで聞いたこの言葉です。

 

音楽するということは、今持てる技術をフルに使って物語やストーリーを表現することだよ。

 

 

技術沼に入りそうになってしまった時、先生がおっしゃったこの言葉にいつも救われます。詳しくはつづきに。

 

 

どっちを優先したらいいか悩んでる人は、行動の目的が2つになってしまっている。

「技術」は使うことに意味や意義があるのではありません。

技術は目的ではなく「手段」です。

では目的はなんなのかと言いますと、それが「表現」になるわけです。

 

技術ばかり目がいってしまうひと、技術が気になって音楽に集中できないひとは、もしかしたら技術が手段から目的に変わってしまい、音楽をするという本来の目的と、どちらを優先したらいいかわからなくなっている可能性があります。

 

僕の場合は、技術が何のためにあるのか、ということをもう一度考え直せたとき、頭も気持ちもスッキリして演奏することができました

 

 

まとめ

「技術」が大事か、「表現」が大事か。

こうしたことを考えているときはこのふたつが分離してしまっているケースであることがあります。

 

でも本当にやりたいことは

 

楽器を吹く事でやりたいことを表現する(=技術を用いて表現する)

やりたいことを表現するために楽器を吹く(=表現するために技術をつかう)

 

であるはずです。

分けて考えるのではなく、技術と表現はセットではじめて意味がある、どちらもどちらのためにある、ということを知っておくと、技術と表現の関係がこんがらがることは少なくなると思います。

これからも考えが迷子になりそうになったら、このことを思い出してまた戻ってきたいです。

-アレクサンダー・テクニーク, 演奏に困ったとき