演奏に困ったとき

表現力にかかわる強弱の大事な話。

皆さんこんにちは。

楽譜で大変よく目にする強弱記号。

音楽の教科書や楽典(軽く言えば音楽辞典みたいなの)には

 

p(ピアノ)・・・弱く

mp(メゾピアノ)・・・やや弱く

mf(メゾフォルテ)・・・やや強く

f(フォルテ)・・・強く

 

って書いてありますね。

でもね、pfの意味ってこれだけじゃないんですよ。

今日は表現力を大きく変える強弱記号の捉え方のお話。

そして一番伝えたいことは最後に書きました。

そもそもpf って何語か知ってる?

1.イタリア語(記譜法が定着したのはイタリアだから)

2.ギリシャ語(古代ギリシャ時代から音楽はあるから)

3.ドイツ語(クラシックといえばここでしょ)

4.日本語(実は日本の出版社がこっそり日本人用に書き換えている)

 

 

正解は1.イタリア語です。(理由は諸説あります。)

ちなみにクレッシェンドもフェルマータもアレグロもヴィヴァ―チェなど、楽語の多くはイタリア語で書かれています。

知らなかった人、とっても大事なのでおぼえてね!

知ってた人、茶番に付き合わせてごめんなさいでした。

 

pは弱い、fは強い、なんだけど、強弱にもいろんな種類があるんじゃないの?

「ここpだから弱く。大きく吹かないで。

「ここfだからもっと強く。

 

こういう風に指導をしているのをよく目にします。

でもp、fにもたくさん種類はあると思うんです。

 

例としてpを例にとってみましょう。

たとえばこんなp。

小動物っぽいp。

小さくてコンパクトなんだけど、活発で元気でかわいい。

だから必ずしも「p=弱い」ではないんですよね。

吹奏楽コンクールのマーチとかに出てくるpってこういう感じのニュアンスが含まれてることが多いような気がします。こういうp僕は好きです。

 

 

一方でこんなpも。

寂しくて儚くてさっきのpとは大違い。活力とは真逆の性質をもったpです。小さいというより弱い、儚いというニュアンスが合っていますね。

 

 

お次はこんな

実態が見えなくて怪しい感じ。

正体が隠れている異様な雰囲気を出すpも存在します。

曲の冒頭のpとかこんなイメージを持つことが多いです。

 

 

 

こんなpもあります。

写真はフィギュアスケーターの羽生結弦選手の演技直前の写真。

内に秘めたエネルギーがほとばしっている、そんな静けさを持つp。

pもひとくくりに弱い、小さい、なんて言えないですよね。それにしても羽生君かっこよ。

 

どんなp。どんなfなのか、想像力を働かせることが大事

楽譜を見て、「ここはfだ」「ここはpだ」っていうのがわかったら、どういう意味や意図があるのかを、自分の想像力でもって考えましょう。

そのために曲の背景を知ったり、他の曲を聴いたり、実際に吹いてみたりなど、してみるといいと思います。

無意味に「p」ってかいてある部分はおそらく一か所もありません。

作曲家の人が

「ここはこういう風に吹いてほしいな。でも何も書いてないとわからないから、せめて音量だけでも書いておこう。あとは察して。」

という意味を込めて強弱記号を書いてくれています。

どんな雰囲気?何が起こってる?いつの時代?天気は?色は?

ここ大事です。とっても。

 

 

まとめ:人生経験の豊かさが音楽を育む。

さぁ例としていろんなpを見てきました。

もちろん今まで紹介したのはほんの一例にすぎません。

強弱を含む音楽のすべてのイメージは自分自身の経験や想像力が創ります。

旅行で行った海だったり、今まで出会った強烈なキャラを持つ方たちの個性だったり、今まで経験したことすべてが、音楽と結びついています。

 

 

以前、真島俊夫さんの『三つのジャポニズム』を指導しているときにホルンの生徒に

 

「あのさ、真夏のあっつい夜にお祭りいったことある?めっちゃ蒸し暑いし汗かくんだけどさ、あの雰囲気めっちゃ楽しいじゃん?あんな感じで吹ける?」

 

 

ってものすごく抽象的なアドバイス(←)をしたら、とてつもなくいい音で吹いてくれたことがありました。

きっとみんなの中のお祭りの経験やイメージを音にのせてくれたんだと思います。

そういう身近な経験もしっかり音楽に生きてきます。

だから音楽室で練習も大事だけど、

友達といろんな話したり、いろんなとこ行ったり、自然の中で遊んでみたり、知らないことを知ったり、今しかできないことやったりすることも忘れないでください。

 

今回は強弱記号からみる、音楽の話についてでした。

おわり。

-演奏に困ったとき