僕の考える「本当にいいレッスン」
音楽をやっている人にとっては
「レッスンを受ける」
ということはさほど珍しいことではありません。
小さいころピアノを始めたり、ヴァイオリンを習ったり、部活に来る外部講師の方から教わったり、音大に入ったら門下生になっていろいろ教わったり。
ぼくも年を重ねるごとにレッスンを受ける回数も増え、
そしてレッスンをする回数もどんどん増えていっています。
あるときふと思いました。
いいレッスンってなんだろう?
僕が経験した素晴らしいレッスン
ぼくが大学2年生のことからついている先生のレッスンを受けた時のこと。
レッスンが終わりに差し掛かった時に先生がおっしゃいました。
「ぼくの先生のモーリス・アンドレも言ってたけどやっぱりね、音楽は歌ですよ、うた!うた!うた!
自分がどうやって吹きたいのかっていうのをしっかり持って楽器を使って歌うんですよ。
最後その曲を音が外れようと指を間違えようとそんなのどうでもいいから、自分が歌いたいように吹いて!それで今日のレッスンは終わり!」
そうやって吹いてみると、もうただただ本当に楽しかった。
音のミスも全然気にならなかったし、なにより自分のやりたいことをやっているのが心地よかった。
できたからとかではなく、そうやって吹いたこと自体がとても楽しかった。
吹き終わると先生が笑顔でこうおっしゃいました。
「今までそうやって吹いてたかな?」
この言葉をもらった時に思ったのが
はやくまた楽器を吹きたい!
でした。
トランペットをこんな楽しく吹けるなんて知らなかったし、
あの曲もあの曲もいつもの基礎練習だってこんな風に吹いてみたい
そんな気持ちで溢れていました。
良いレッスンのポイントは「希望・好奇心」
良いレッスンだったなと思うときに同時に思っていること、
それが
自分こんな風に吹けるんだ!
今のレッスンをこの曲に応用できたらどうやろうかな!
こんなことも試してみよう!
音楽ってやっぱり素晴らしいな・・・!
という希望や好奇心だということに気が付きました。
もちろん自分のできていないところや詰めの甘さを叱ってくれたレッスンも貴重な時間です。
ですがぼくが成長を感じたとき、
そして喜びを感じるときにはいつも
「もっと吹きたい、もっと試したい」と思ったあのレッスンがあります。
まとめ
レッスンは自分の音楽活動のほんの一瞬の時間でしかありません。
当然のことながらレッスンを受けている時間よりレッスンを受けていない時間のほうが長いのです。
なので
レッスンが終わった後にその希望や好奇心を持っていられる
そして自分一人で練習するときにその希望や好奇心を持ち続けてやっていける
それがレッスンの質を左右するのではないかと思います。
(これはレッスンをする側、受け取る側両方の準備や態度が関わってきます。)
レッスンを受けた時だけではなく、
レッスンが終わった後にこそ生徒を導いていけるレッスンが良いレッスン
なのではないでしょうか。
僕自身先生方のレッスンを受けるときはどんなことにも希望を見出していきたいし、またレッスンをするときには生徒がまた楽器を吹きたくなるようレッスンをしたいなと思っています。